ハーフカットされた車も海外で高い需要が
日本では、年式が古かったり、走行距離の長い車は、中古車としてはあまり価値がないものと思われがちです。
しかし、海外では日本車は人気があることから、こうした車も盛んに輸出されています。
また、一旦廃車した後、解体された車も輸出されています。
こうした車は、ハーフカットやボディシェルという、車を前後や上下に切断した状態や、エンジン・サスペンション・ドア等を取り外し、骨格フレームのような状態にして輸出し、輸入先で改めて組み立て直し、再利用されています。
ハーフカットのメリットは
日本から海外に中古車を輸出する際、関税がかかり、税率は輸出先によって様々ですが、たいていは車ではなくパーツの方が安くなります。
このため、ハーフカットして部品として輸出したほうが、税率が安くなる、というメリットがあります。
ハーフカットされた車は、現地で溶接し、これ以外、パーツを組み立てたり繋ぎ合わせたりして修理し、道路で走っています。
東南アジアのような発展途上国の場合、安全性や耐久性に関する保安基準などがいまだ曖昧なことから、このような車も走ることが出来るのです。
また、輸出先によっては、中古車のコンプリート状態での輸出が認められていないことから、あえてAピラーあたりで切断するハーフカットなどにより、中古部品セットとして輸出する場合もあります。
ハーフカットも規制が強化されつつあります。
ただし、車をハーフカットする時点で、既に使用済自動車とされますので、ハーフカットを行うには自動車リサイクル法上の解体業の許可が必須となります。
また、エンジンやトランスミッションなどの大きな部品を輸出する場合、インボイスへの記入はさほど難しくないのですが、ハーフカットやノーズカットの場合、どこまでを輸出する部品として申告するのかが難しく、専門的な知識が必要となります。
最近はハーフカットされた状態での輸出入でも、既定が厳しくなっていて、今後的には輸出規制がさらに強化されるものと見られています。