すでに忘れてしまっている人も多いと思いますが、あなたが新車を購入したとき、または車検を受けたときにリサイクル料金を前払いしています。これを「リサイクル預託金」と言います。前払い料金なので、その車が廃車となったときには重複してリサイクル料金を支払う必要はありません。もし近々車を手放すつもりがあれば、車のリサイクルについて正しい知識を得ましょう。
リサイクル料金は車購入時に支払い済み
リサイクル預託金は「シュレッダーダスト料金」「エアバック類料金」「フロン類料金」「情報管理料」「資金管理料」の5つで構成されています。不法投棄や不正処理によって環境汚染物質が無防備にばらまかれるのを防ぐため、解体業やフロン処理は登録業者しか行ってはならないことになりました。この適正処理のための料金であると考えてよいでしょう。
2005年に自動車リサイクル法が施行され、自動車のリサイクル料金は前払い制となりました。車は必ずしも新車で買うわけではなく、中古車として手に入れる、もしくは手放す場合も多くあるわけですが、その場合は新オーナーがリサイクル券を購入することによって、旧オーナーに払い戻されることになっています。
つまり、あなたが車を所有している限り、その車のリサイクル料金は、すでに支払い済みなのです。廃車にする場合、解体のための料金は支払わなければならないかもしれませんが、リサイクル料金を改めて支払う義務は生じませんし、もしも中古車として売るときには、リサイクル預託金を取り戻せます。この違いに注意しましょう。
中古か？ 廃車か？ きっちり確認しよう
廃車にしようと考え、売った車があるとしましょう。その車は、果たして「廃車」として扱われたでしょうか。それとも「中古車」として新たに甦るのでしょうか。どちらでも手放せればよいと考えてしまうかもしれませんが、廃車にするのであれば重量税などの還付がありますし、中古車であればこのリサイクル預託金の返戻金を受け取れます。手続き内容も違うはずです。
引き取ってくれる業者には、廃車になるのか、中古として売り出すのかをきちんと決めてもらい、どちらかに沿った正しい手続きをしてもらうようお願いしましょう。お互いに納得のゆく取引となるよう、面倒がらずに確かめることが必要です。
